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投稿日/2021年11月5日

商品紹介「おらんだ」藤六謹製  かまぼこ百科⑳

かまぼこ博士のかまぼこ百科


「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこと博士」呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。

商品紹介「おらんだ」藤六謹製

古くから「おらんだ」と呼ばれている商品が舞鶴にある。 現在、舞鶴では蒲鉾屋の老舗のひとつである「藤六(ふじろく)」でしか作られていない。 藤六の店主は高野雄(昭和31年生まれ)である。
注文生産でもあり、すべて手作りなので、一日に生産できる本数も数十本に限定されているが、「おらんだ」は第61回全国かまぼこ品評会(平成21年)に出品したところ、いきなり水産庁長官賞を受賞し、一躍全国の脚光を浴びることとなった。
また、大阪で開催された第60回全国水産加工たべもの展(平成23年)の審査会でも、大阪府知事賞を取得しており、隠れた銘品となっている商品でもある。
これまで、自社の店頭売りしかしていなかったのであるが、この度、JR西舞鶴駅に出来た舞鶴観光ステーションや赤レンガパーク内の知恵蔵で販売されるようになっているので、ぜひお買い求めいただきたい。
「おらんだ」の名前の由来を店の主人である髙野雄氏に聞いてみたが、本人も先代からは伝え聞いてないらしく、いろいろ調べてみても、これというはっきりとした由来を記述したものにはめぐりあわない。
舞鶴では、小麦粉やパン粉など衣をつけて油で揚げたものも、魚肉すりみを油であげたものも両方「てんぷら」と呼んでいる。 関西一円でも、おおむね同様の呼び方をしている。
しかし、魚肉すりみを油で揚げた商品は、たとえば鹿児島に行くと「さつまあげ」だとか「つけあげ」、関東の一部では「揚げかま(ぼこ)」などと呼んで、衣のついたてんぷらと魚肉すりみを揚げたものとを区別している。
「天ぷら」の語源を調べてみるとおもしろい。オランダ語で油で揚げた食べ物を「テンポラ」と言ったことから、これがなまって「テンプラ」になったという説や、ポルトガル語では「テンペラ」と発音したので、それが「テンプラ」になったという説などがある。
こうしたことから、どこかの地域で、一時的に小麦粉、パン粉をつけて揚げた「テンプラ」と魚肉すりみを揚げた「テンプラ」を区別する際に、語源である言葉をもつ国の名「オランダ」を洋風な(ハイカラな)食品のネーミングとして利用したのではないかというのが私が苦労して調べ上げた末の推理である。 “オランダ”は調べると、舞鶴だけでなく、長崎、神戸など、当時外国との交流の盛んであった地域の煉製品のネーミングにも使われていた形跡があるが、現在は数えるほどしか残っていない。
この舞鶴の“おらんだ”の製法は、魚肉をいったん竹棒にまき、すだれを巻いて蒸しあげ、ちくわのような形のかまぼこをつくる。これをいったん冷やしてからサラダ油でじっくり揚げる。つまり、形を作ってから、蒸して、冷やして、また揚げるというけっこう面倒な一連の作業がすべて手作りで進められているわけである。
実際に食べてみると、表面はサラダ油で揚げたため、キツネ色に染まって香ばしいが、中心のほうはしっかりかまぼこ特有の弾力とあじわいを有している。 中央の空洞に野菜を入れて輪切りにして出すと、酒の肴に最適なのではないだろうかと思ったりする。

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