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投稿日/2024年2月6日

海外かまぼこ事情 韓国編④  かまぼこ百科㊱

かまぼこ博士のかまぼこ百科


「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこ博士」と呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。

海外かまぼこ事情 韓国編④

ハングル語で工場入り口の看板に大きな字が書かれていて、その内容はわからなかったが、ISO9001 や HACCP というような数字が見えたので、この工場はすでに HACCP や ISO を取得しているのだということがわかった。中塚氏もこれを見て、さすがに「私たちに指導できるようなことはあるんだろか?」と冗談まぎれに私に言うので、よけいに不安になってきた。アシアナ航空の飛行機が遅れたことにより工場到着の時間も予定よりも1時間以上遅れたことから、工場に着いたのは夕方の五時近くであった。初日の打ち合わせの時間も相当遅くなりそうに感じた。
手前の大きなビルは原料冷凍庫などの施設であることが後でわかった。その裏には工場棟がコの字型にあり、地上三階建ての工場になっていて、私たちは最初、その工場の三階部分にある研修室のようなところに案内された。(しかし翌日、この工場は地下二階から製造ラインがあることを知り、結局、五階構造であることを知った。)
そこで、英語を中心に明日以降のスケジュールの打ち合わせをした。しばらくして、工場の製造責任者(日本でいう製造課長)昔氏を紹介された。工場長は人当たりのいい感じの方だったが、昔氏は気が強そうに感じた。最初から名刺交換したのは工場長だけで、昔氏に名刺を渡しても彼は私に名刺をくれなかった。
とにかく、あちらのスケジュール表にあわせなければならなかったが、中塚氏と相談して、正直に”ミスター辻の会社では、板かまぼこ、あげもの、ちくわ、それに原料の生すりみしか現在は、生産していないので、カニ足ラインに関しては、指導できない。魚肉ソーセージのラインについては、以前に彼は丸大食品で開発部門にいた経験があるので、指導はできるだろう”と英語で説明してもらった。あちらからの、スケジュールでは、朝から夕方近くまで工場に入って、我々が直接、現地で技術指導をすることになっていたが、1日しか時間がないため、事前に私に投げかけられている技術的な問題の解決方法や、工場を見た後での我々の意見や改良点などのアドバイス、上席をいれた新製品開発の話などの時間を持つと、それでは時間が足らなくなるということで、彼らとの意見調整し、2日目の工場視察指導の時間は、午前中いっぱいで終えることに変更した。
とりあえず、話し合いがまとまったのが午後7時ごろで、夕食をとることになり、いったんホテルまで送っていただき小荷物を置かせてもらってから、夕食をとる店までの送り迎えをすべて社員の方にしてしいただき、まるで殿様になったような気分であった。

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