うおづるくん 舞鶴のさかな 一般社団法人舞鶴市水産協会

舞鶴のさかなのガイドページです。
さかなの街舞鶴の魅力をご紹介します。

投稿者: maizurusakana

投稿日/2023年11月24日

【完売しました。】11月24日(金)午前10時から「舞鶴のさかな冬グルメクーポン」を先着順で再販します。

 

(お知らせ)

11月24日(金)午前10時から先着順で再販していました「舞鶴のさかな冬グルメクーポン」は、完売しましたのでお知らせします。

 

※利用期限は、令和6年1月31日(水)です。

※「舞鶴のさかな冬グルメクーポン」の利用条件

クーポンは1枚5,000円でお釣りが出ません。

水産物又は水産加工品を含む食品の購入及び飲食(酒類含む)に利用できます。

小売店・スーパーでの食品以外の食品(酒類含む)の購入には利用できません。

※「舞鶴のさかな冬グルメクーポン」の利用店舗は、下の部分をクリックするとPDFファイルでご覧いただけます。

 

 

 

 

 

 

 

 

スマホで応募!舞鶴のさかな提供店プレゼントキャンペーン2023-2024【秋冬】スタート! 

9月1日(金)から「舞鶴のさかな提供店プレゼントキャンペーン2023-2024【秋冬】」がスタートしました!

(表面)

 

キャンペーンの対象となるお店のマップは、こちらをクリックするとPDFでご覧いただけます。また、「舞鶴市ふるさと納税返礼品」サイトのリンクを掲載しています。

(中面)

※中面のPDFファイルは、お店をクリックすると水産協会HPの各店の紹介ページにジャンプし、より詳しい情報をご覧いただけます!

秋冬のキャンペーンのプレゼントは「舞鶴のさかな提供店利用券」です。

3千円分30名様に抽選で当たります。

【応募方法】

 

(1)「舞鶴のさかな提供店」に備え付けのQRコードをスマートフォンで読み込む

(2)応募フォームに必要事項を入力

(3)送信するだけ!!

たくさんのご応募おまちしております!

応募の締切は11月30日(木)です。12月上旬に厳正な抽選を行い、12月中旬に当選者の方へプレゼントを発送する予定です。楽しみにお待ちください。

※個別の当選結果についてお問い合わせいただいてもお答えできませんのでご了承ください。

投稿日/2022年12月1日

【特選京鰆】の取り扱いは3月31日で終了。【京鰆】は継続して取り扱い中です!

令和4年11月28日(月)から、【特選京鰆】の出荷がスタートしていましたが、令和5年3月31日(金)で、今シーズンの【特選京鰆】の取り扱いは終了しました。引き続き【京鰆】の取り扱いは継続しています。

※【特選京鰆】とは?

京都府内の定置網で獲った鰆の中で、1.5㎏以上の鰆を【京鰆】、特に、晩秋から初春にかけて脂がのってうまみが増した3.0kg以上の鰆を【特選京鰆】といいます。

こちらは田井漁港に水揚げされた京鰆です。船上で活〆し、傷がつかないよう丁寧に扱って市場へ出荷されています。

鮮度の低下が早い鰆ですが、産地である舞鶴では、お刺身、あぶりなどで楽しむことができます。

ぜひおいしい「舞鶴のさかな」を、舞鶴でお楽しみください!

投稿日/2022年3月16日

シイラのレシピを考えよう~レシピ編~

中筋小学校6年2組の児童たちが、前回の調理実習をもとに、シイラのレシピを紹介する動画を作ってくれました。

とりくんだきっかけを紹介

シイラのムニエル トマトソース(2月の給食になった)

シイラの竜田揚げ

シイラの唐揚げ

シイラのカレーフライサンド

シイラの照り焼き

シイラのチーズ乗せ焼き

シイラのガリバタソテー

全ての動画をまとめて見られる再生リストはこちら

中筋小学校6年2組のみなさん、素晴らしいとりくみをありがとうございました!

ぜひレシピを参考に、舞鶴のおいしい魚・シイラを食べてみてくださいね!

 

投稿日/2022年3月16日

シイラのレシピを考えよう~調理実習・給食編~

中筋小学校6年2組の児童たちが、前回の授業をふまえて、グループに分かれてシイラのレシピを考え、自分たちで実際に作ってみることになりました。

舞鶴市食生活改善推進員協議会「はまなす会」の方にサポートをお世話になり、調理スタート!

和風・洋風・軽食…様々に考えられたレシピたち。

グループによって使う食材、調味料も様々。

初めて作るレシピなので試行錯誤しながら、それぞれ完成させました。

調理後はみんなで試食しました。どれも美味しい!

※このとりくみは毎日新聞・京都新聞にも掲載されました。

毎日新聞:令和3年12月15日掲載「シイラ、おいしく食べたい!」

京都新聞:令和3年12月18日掲載「舞鶴で水揚げ シイラのレシピは」

 

なお、中筋小学校の2月の給食にはこの日つくったレシピの一つ、「シイラのムニエル トマトソース」が登場!他のクラスでも味わってもらうことができ、美味しいと好評でした。

メニューを考案したグループからも美味しい!との声。

気になるレシピは児童たちの力作動画でご紹介します。次の投稿をご覧ください!

 

投稿日/2022年3月3日

舞鶴かまぼこのキャラクターを考えよう

中筋小学校6年3組の児童たちが辻先生のかまぼこ講義を踏まえて

舞鶴かまぼこのキャラクターを考えてくれました。

各グループ個性あふれるキャラクターをデザインし、発表会を行いました。

発表会には舞鶴かまぼこ協同組合の辻専務や舞鶴市役所水産課職員などが招かれ、各グループの発表を聴かせていただきました。

多種多様なキャラクターを考えてくれた6年3組のみなさんありがとうございました!

キャラクターは辻先生を通じて舞鶴かまぼこ協同組合へ届けられました。

投稿日/2021年11月5日

商品紹介「おらんだ」藤六謹製  かまぼこ百科⑳

かまぼこ博士のかまぼこ百科


「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこと博士」呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。

商品紹介「おらんだ」藤六謹製

古くから「おらんだ」と呼ばれている商品が舞鶴にある。 現在、舞鶴では蒲鉾屋の老舗のひとつである「藤六(ふじろく)」でしか作られていない。 藤六の店主は高野雄(昭和31年生まれ)である。
注文生産でもあり、すべて手作りなので、一日に生産できる本数も数十本に限定されているが、「おらんだ」は第61回全国かまぼこ品評会(平成21年)に出品したところ、いきなり水産庁長官賞を受賞し、一躍全国の脚光を浴びることとなった。
また、大阪で開催された第60回全国水産加工たべもの展(平成23年)の審査会でも、大阪府知事賞を取得しており、隠れた銘品となっている商品でもある。
これまで、自社の店頭売りしかしていなかったのであるが、この度、JR西舞鶴駅に出来た舞鶴観光ステーションや赤レンガパーク内の知恵蔵で販売されるようになっているので、ぜひお買い求めいただきたい。
「おらんだ」の名前の由来を店の主人である髙野雄氏に聞いてみたが、本人も先代からは伝え聞いてないらしく、いろいろ調べてみても、これというはっきりとした由来を記述したものにはめぐりあわない。
舞鶴では、小麦粉やパン粉など衣をつけて油で揚げたものも、魚肉すりみを油であげたものも両方「てんぷら」と呼んでいる。 関西一円でも、おおむね同様の呼び方をしている。
しかし、魚肉すりみを油で揚げた商品は、たとえば鹿児島に行くと「さつまあげ」だとか「つけあげ」、関東の一部では「揚げかま(ぼこ)」などと呼んで、衣のついたてんぷらと魚肉すりみを揚げたものとを区別している。
「天ぷら」の語源を調べてみるとおもしろい。オランダ語で油で揚げた食べ物を「テンポラ」と言ったことから、これがなまって「テンプラ」になったという説や、ポルトガル語では「テンペラ」と発音したので、それが「テンプラ」になったという説などがある。
こうしたことから、どこかの地域で、一時的に小麦粉、パン粉をつけて揚げた「テンプラ」と魚肉すりみを揚げた「テンプラ」を区別する際に、語源である言葉をもつ国の名「オランダ」を洋風な(ハイカラな)食品のネーミングとして利用したのではないかというのが私が苦労して調べ上げた末の推理である。 “オランダ”は調べると、舞鶴だけでなく、長崎、神戸など、当時外国との交流の盛んであった地域の煉製品のネーミングにも使われていた形跡があるが、現在は数えるほどしか残っていない。
この舞鶴の“おらんだ”の製法は、魚肉をいったん竹棒にまき、すだれを巻いて蒸しあげ、ちくわのような形のかまぼこをつくる。これをいったん冷やしてからサラダ油でじっくり揚げる。つまり、形を作ってから、蒸して、冷やして、また揚げるというけっこう面倒な一連の作業がすべて手作りで進められているわけである。
実際に食べてみると、表面はサラダ油で揚げたため、キツネ色に染まって香ばしいが、中心のほうはしっかりかまぼこ特有の弾力とあじわいを有している。 中央の空洞に野菜を入れて輪切りにして出すと、酒の肴に最適なのではないだろうかと思ったりする。

投稿日/2021年10月29日

ブラックバスでかまぼこを世界で初めて作った人  かまぼこ百科⑲

かまぼこ博士のかまぼこ百科


「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこと博士」呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。

ブラックバスでかまぼこを世界で初めて作った人 

1992年というから今から20年以上も前、滋賀県琵琶湖のブラックバスなどの外来魚の繁殖により、滋賀県の特産である「ふな寿司」などの名産に使うニゴロブナや、琵琶湖の佃煮の原料であるモロコやゴリなどが消えてしまうのではないかと大問題になったことがあった。
そこで、琵琶湖からブラックバスを撲滅することに国から補助金がついたので、漁師さんがいっせいにブラックバス捕獲しはじめたことがあった。
しかしながら、漁獲したブラックバスがどんどんと増えてくると、廃棄処分も間に合わず、保管する場所にも困るようになり、大量のブラックバスの活用方法を早急に考えなければならなくなっていた。 当時、ブラックバスの利用法として、フランス料理に使ったり、から揚げにしたりといった料理法が考えられていたが、それだけでは、とても大量のブラックバスを消化することができなかった。
当時、滋賀県の食品技術アドバイザーをしておられた日本食品開発研究所の故太田博士が、直営のすりみ工場を持っている舞鶴かまぼこ組合に目をつけられ、ブラックバスをすりみにしてかまぼこにすることができれば、毎日、数トンもの原料が消化できると考えられ、当時、太田博士と親しくしていた私に研究を依頼してこられたのであった。
ブラックバスは、スズキの仲間でもあり、肉食の白身魚でもある。 内臓はにおいがきついが、内臓を除去して水洗いをすると、さほど強烈な臭いもせず、淡水魚にしては淡白であるがうまみがあることもわかった。 ただ、実験の結果、弾力面では、高級品への使用が難しいので、当時は試験的にちくわやてんぷらに一部使用してみる実験を続けていた。
50センチを越える丸々としたブラックバスを当時、食通であった故嶋田正男前理事長が持ち帰られ、家で“あらい”にして食べられたが、美味しかったとの感想を聞いたことがあった。
ブラックバスは、弾力等では、北海道の陸上すりみ(スケソウダラ)クラスの成績を示していたので、価格さえ折り合えば、長期の使用は可能であると判断した。
使用実験を数ヶ月おこなって、実際に製品化していたが、実験が終了するころに、国の補助金が打ち切られたため、当時の滋賀県の沖島漁協からは、新鮮なブラックバスが届けられることはなくなった。
したがって、ブラックバスで煉製品を作るプロジェクトはその時点で終了してしまったわけであるが、実験室レベルでは、何度か板についたかまぼこを試作していたので、おそらく世界ではじめてブラックバスでかまぼこ作りをしたのは私ではないかと自負している。 当時、ブラックバスについては、ルアーフィッシングが最盛期の頃であり、わたしも、まだ幼かった息子とよく琵琶湖へバス釣りに出かけたものである。
当時はキャッチ&リリースが認められてたので、ちいさなブラックバスを生きたまま持ち帰り、家で飼育していた。1992年あたりから10年にわたるブラックバス飼育記録は、わたしの個人運営サイト「舞鶴生き物研究所」に今でも残している。<< ※現在は、ブラックバスを勝手に持ち帰り、飼育することは禁じられている。>>

投稿日/2021年10月22日

舞鶴かまぼこの原料魚(その5)  かまぼこ百科⑱

かまぼこ博士のかまぼこ百科


「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこと博士」呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。

舞鶴かまぼこの原料魚(その5) 

スケトウダラともスケソウダラとも言うが、その名前のとおりタラ目、タラ科の魚である。 最も大量に、最も安定的に生産と供給ができている冷凍すりみとして、世界中の煉製品の原料として使われている。
日本海、西北太平洋、ベーリング海だけに生息している。 昔は日本の船団がこうした海域に出向き操業をしてスケソウすりみを持ち帰っていたが、200海里専管水域が決まってからは、日本の船が勝手によその国の海域にはいることができなくなったため、工船を売却するなどをして海外で多くを生産するようになった。
つまり1990年代の10年の間にすりみは国産品から輸入品へとすっかり姿を変えてしまったのである。
スケソウダラ冷凍すりみの品質は上級から下級まできめ細かくランク付けされている。
ベーリングでの工船もの(船内がすりみ工場となっていて、漁獲してすぐに船内ですりみにされて、急速凍結されるもの)はその鮮度のよさから陸上すりみ(魚を水揚げして陸上のすりみ工場ですりみにされ急速冷凍されるもの)よりも上級のものができる。
主に舞鶴かまぼこ(板付きかまぼこ)の原料として買い付けしているすりみは、その中でも最高級(SAランク)のものである。
スケソウダラのすりみは、味はそれほど強くないが、そのしなやかさと色の白さは、かまぼこのよい食感をつくりだす為にはなくてはならないものとなっている。
しかも、ベーリング海では米国が徹底した資源管理をしているため、他の海域のような資源の枯渇のリスクも少なく、比較的安定な資源として世界中の煉製品メーカーが使用している。
スケソウダラでは、唯一の国産すりみとして残った北海道の陸上工場でつくるすりみも一部使用しているが、これも、舞鶴では別注品として品質の高いもののみを購入して、揚げ物(=天ぷら)、ちくわなどに使用している。
そもそも、魚肉すりみに砂糖、ソルビトールのような糖を配合して冷凍すると、たんぱく質の冷凍変性が抑えられるという発見があったからこそ、このようなすりみ産業が発展したのである。
現在、すりみ(Surimi)は国際用語になっている。 冷凍すりみは日本人が開発し、世界中にひろめた食糧資源である。 現在では、北洋資源のスケソウダラ、ホッケのほかに南米チリ周辺でホキ、南ダラ、東南アジアでイトヨリダイ、キントキダイ、ハモ、グチなどのすりみ生産がおこなわれ、世界中に流通するようになっている。
かまぼこ工場についても、すでにリトアニアにはヨーロッパ向けの煉製品をつくる世界最大規模の工場もできているらしく、原料だけでなく製品(かまぼこ)製造も世界中にひろまってきている。 むろん日本以外でつくられているかまぼこ類は、カニ肉に似せた商品、揚げ物などが中心であり、板についたスタイルのかまぼこはほとんど流通していない。

投稿日/2021年10月15日

舞鶴かまぼこの原料魚(その4)  かまぼこ百科⑰

かまぼこ博士のかまぼこ百科


「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこと博士」呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。

舞鶴かまぼこの原料魚(その4) 

イトヨリダイはスズキ目、イトヨリ科に属し、南日本から東南アジアに分布している。
紅色に輝くからだの側面に八本の銀色の線が入っている美しい魚であるイトヨリダイの名前にはタイがついているが、いっぱんに言う鯛(タイ)ではないため、この魚をつかったからといって、練り製品に“鯛ちくわ”“鯛かまぼこ”などというネーミングをつけることは虚偽表示として認められていない。 そのため、舞鶴の鯛ちくわ(丸海謹製)にはレンコダイを原料として使っている。
日本海でのイトヨリの漁獲量は少ないが、南シナ海、シャム湾、ベンガル湾などの比較的温帯、熱帯の海ではイトヨリダイが大量に底引き網で漁獲されている。
そのため、タイ、インドなどの東南アジアでは、重要な冷凍すりみの原料魚となり、製造したすりみは、自国のほか、日本、欧州など世界中に輸出されている。
舞鶴でも、この魚については、鮮魚から生すりみにすることはほとんど無く、今ではほとんど商社経由で冷凍すりみを東南アジアから輸入している。
東日本の煉製品メーカーが、スケソウダラなどの北の魚を多用しているのに対して、西日本の煉製品メーカーは、イトヨリなどの東南アジアものを多用する傾向がある。
舞鶴では、東南アジアのイトヨリダイのすりみは、品質の高いものだけを輸入して使用しているが、北の魚、地元の魚、南の魚をバランスよく使っている珍しい生産地と言ってもよいだろう。
イトヨリダイは、低温でも高温でもよく座り(本加熱前の温度処理で弾力がますことを坐りという)がかかるが、これも60℃くらいの温度で前処理すると、あとで90℃で蒸しあげても弾力が極端に低下する。 これは先に、グチやエソで述べたことと同様の現象であり、この温度帯がプロテアーゼ(タンパク分解酵素)の働きをよくすることが原因であるといわれている。
グチと同様、イトヨリダイも重合リン酸塩を加えると塩ずり肉の粘度が低下して、だれやすくなる。
昔から、舞鶴では、このダレを嫌う為に、冷凍すりみも無塩すりみよりも加塩すりみ(塩がはいっているかわりに重合リン酸塩が入っていないもの)をよく使っていた。
しかし、最近では、いろんな研究開発が進み、無塩すりみもうまく使えるようになってきている。
いずれにしても、イトヨリダイは坐りという予備加熱の工程を入れることで、強い弾力をつくり、一般的にスケソウダラよりも味が良いことから、板かまぼこにもすこし配合されていることが多い。
しかしながら、このイトヨリダイすりみの生産地であったタイ、インドの資源も近年では、近隣諸国の国情不安定さと燃料の高騰、資源の枯渇化により三重苦の状態になってきており、生産地はインドネシア、マレーシアに徐々に移ってきているように思える。

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