かまぼこ博士のかまぼこ百科
「かまぼこ博士のかまぼこ百科」は、舞鶴かまぼこ協同組合の辻義雄専務理事(舞鶴市民から「かまぼこ博士」と呼ばれています。)が執筆され、2011年から約4年間にわたり、舞鶴市民新聞に連載されたものです。かまぼこ、とりわけ舞鶴かまぼこへの愛に満ちた「かまぼこ博士のかまぼこ百科①~㊺」を順次掲載します。読めばあなたも「かまぼこ博士」。そして、舞鶴かまぼこがとても食べたくなってしまうでしょう。
なお、当コラムに掲載するにあたっては原文のままとし、日時や役職、社名等も当時のままとしています。また、今では存在しないメーカー、商品もありますのがご了承ください。
舞鶴かまぼこの全国品評会での成績
舞鶴かまぼこの品質を客観的に評価することのできる全国品評会にも、弱小零細といわれる5軒で構成される舞鶴かまぼこ協同組合の組合員であるかまぼこ屋さんが、ずいぶん過去には出品していたが、途中からなんだかんだと言って挑戦するのをやめてしまい、数十年審査に出さないようになってしまっていた。
ところが、当時、京都大学の教授であり、審査委員長になっておられた牧野段先生が、講評で「審査に出てこない地域の商品にもたいへん品質のよいものもある。例えば舞鶴地区のかまぼこもそのひとつ…….」というような舞鶴かまぼこに触れた内容を業界紙に書かれたことから、やっぱり、賞はいただけなくても、審査に出して評価を受けようという機運がひろがり、かまぼこ屋さんの店主世代交代を機会に、全組合員で品評会に商品の出品を再開したのである。
もちろん、その頃には牧野段先生は京都大学を退官され、審査員のメンバーも少し変わってしまった(現在の審査員 水産大学特任教授 福田 裕氏/東京大学大学院教授 渡部終五氏/東海大学教授 加藤登氏/中央水研主幹研究員 金庭正樹氏/国学院短大客員教授 鈴木たね子氏など、そうそうたるメンバーである。)が東京で、年1回おこなわれる全国蒲鉾品評会において、舞鶴の組合員から出品した商品がすべて入賞するという快挙をなしとげることとなった。知らぬうちに舞鶴かまぼこの品質レベルは高くなっていたのだという自負と喜びが、組合員だけでなく組合の職員にまで力を与えてくれる結果となったのである。
この数年の全国品評会、全国審査会などでいただいた賞を次にご紹介しておきたい。
2009年 春 第58回全国水産加工たべもの展
大阪府知事賞 御蒲鉾 嶋七
大阪府知事賞 鯵竹ちくわ 丸海
2009年 冬 第61回全国蒲鉾品評会
水産庁長官賞 焼の極 髙作
水産庁長官賞 おらんだ 藤六
大日本水産会会長賞 御蒲鉾 嶋七
全蒲連会長賞 まいづる(紅白 嶋岩
全蒲連会長賞 竹ちくわ 丸海
2010年 冬 第62回全国蒲鉾品評会
沖縄県知事賞 舞づる(紅白) 嶋七
沖縄県知事賞 練の極 髙作
沖縄県知事賞 藤の花 藤六
全蒲連会長賞 上大(塗) 嶋岩
全蒲連会長賞 竹ちくわ 丸海
2011年 冬 第60回全国水産加工たべもの展
水産庁長官賞 焼の極 髙作
大阪府知事賞 おらんだ 藤六
大阪府知事賞 ほたて天 嶋岩
2011年 冬 第63回全国蒲鉾品評会
水産庁長官賞 海峰(白) 嶋七
大日本水産会長賞 練の匠 嶋岩 かまぼこ 髙作 藤の花(白) 藤六
全蒲連会長賞 ちびくろ(9本入り) 丸海
2012年冬 第64回全国蒲鉾品評会
東京都知事賞 練の極 髙作
大日本水産会長賞 御蒲鉾(焼) 嶋七 藤の花 (塗) 藤六 上大(塗) 嶋岩
2013年 冬 第65回全国蒲鉾品評会
水産庁長官賞 おらんだ 藤六
神奈川県知事賞 練の極 髙作